こんにちは、ぺんです。
今回は車両保険は本当に必要なのかを数学的な確率論、期待値で計算してみようと思います。
以前、自動車保険の保険料について書きました。
契約自体は特に考えずに車両保険に入りましたが(新車で買って3年目ですし)、契約した後に車両保険を外して計算してみると、33,490円に対して18,650円と15,000円も安くなることがわかりました。
そもそも保険は何のために入るのか?
車を運転していて事故を起こした場合、被害者に対して賠償が必要になります。例えば2009年に発生した眼科開業医の死亡事故では賠償金が約5億円(過失割合の関係で最終的に2億円)です。
5億を超える損害賠償も!交通事故の高額賠償3事例|交通事故弁護士相談リンク
しかしこのような事故が起きる確率は限りなく低いです。そのため資産家なら保険に入らずに事故時は自らの貯蓄から払う方が期待値的にも得です。一方で資産がない平民が保険に入らないで高額賠償の事故をやらかした瞬間人生終了ですので、保険に入るわけです。
以上から、
他人に対して責任を負うもの→
対人対物賠償保険は加入必須。実際私は金額は無制限にしました。
自分が事故に遭い働けなくなった時→
人身傷害補償も加入必須。実際私は上限Maxの2億円にしました。
自分の車が事故にあった時は自動車保険?本当に必要?
我が家の車は大衆車のフリードです。新車で買った時は280万円しましたが、買ってから3年経っているし、新モデルも出ているしで、今の価値はよくて180万円でしょう。
最悪大破しても180万円で買える車に、毎年15,000円の車両保険をかける意味はあるのでしょうか?
事故に遭う確率は?
日本損害保険協会「自動車保険の概況」が自動車保険のデータを詳細にまとめています(読み物としても面白い)。
これによると、最新の2018年度自動車保険の車両保険加入台数は36,863,747 台(表19)、実際の車両保険支払件数は2,271,817件(表25)。つまり事故に遭う確率はおおよそ 2,271,817/36,863,747 で約6.2%。おおよそというのは1台が2回以上事故に遭っている確率や車両保険を使わずに自分で直すケースを無視しているからです。
また、私が勤めている工場は従業員が1,000人強なのですが、交通事故を起こした際は通勤中や私用に関わらず会社に報告しなければいけません。そのために18歳から65歳の働く世代の事故率がN=1,000以上の高精度でわかるのですが、例年加害&自損で2%、被害で3%、合わせて5%程度で安定しています。
工場のN=1000強のデータが日本損害保険協会のデータと大体合致するので、以下私の工場の事故件数データで考えると、1年間に事故に遭う確率は5%(加害&自損に限定すると2%)と考えて良いでしょう。
事故に遭った時の自動車修理代は?
日本損害保険協会「自動車保険の概況」表27より、平均が30万円とのことです。
車両保険の期待値
データが揃ったので計算です。
毎年15,000円払って、得られる保険の期待値は
加害・自損・被害全部込み → 300,000 * 0.05 = 15,000 円
加害・自損限定 → 300,000 * 0.02 = 6,000 円
被害の時は相手側が多く支払ってくれるので、実際は加害・自損限定の方の期待値が近いように思えます。
つまり毎年15,000円払ってリターンが6,000円ですので、毎年9,000円無駄にしていることになります。
まとめ
毎年15,000円払ってリターンが6,000円ですので、毎年9,000円無駄にしていることになりましたので、次の更新時には車両保険を外すことにしました。